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twinkluna17

マルクト王国脱出への道~時々出たり戻ったり 【タウ】⑦

デメテルは自分の外側にあるものを崇めた


ここでいう外側のものは娘


自分の内側を愛するよりも娘を愛した

娘を愛する自分に酔いしれた

娘を愛する自分が幸せなんだと思っていた


これが愛だと思っていた


崇め奉った娘を奪われて絶望した

自分の幸せを奪われて絶望した


だって自分の内側に愛がないもの


自分の内側を愛で満たしていないもの


いくら外側のもので埋めても埋めても埋まらない

たとえそれが自分から出てきた娘だとしても

いつだってそれを失う恐れに苛まれる


だから娘を失わないように15歳のままでいさせる「支配」をしてしまった


デメテルは絶望体験を経て再生した


娘は春になれば帰ってくる

デメテルはそれで大いに満足だ


だってこれからは自分の内側を愛することで大忙しだもの


絶望体験のおかげで何かを得た



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